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今までありがとう

16日土曜日午後6時20分頃、うちの猫は手の届かない所に遊びに行ってしまいました。
きっと向こうには仲間だけじゃなく親も兄弟姉妹もいるでしょうから、きっと上手くやってるでしょう。

病気にすぐに気付いてあげられなくてごめんね。
自分は悪い飼い主だと思う。すごく懐いていてくれた事だけが救い。
今まで9年間、ありがとう。
                                          
                                          
9年前の冬、その日は確か駅向こうのレストランにご飯を食べに行く途中だったと記憶しています。
駅前に差し掛かった所で、走り回ってる仔猫を見つけました。
混雑し始めていた通りで、車やら自転車やら人やらお構いなしに追っかけてるのが、
危なっかしくて見てられず、またすでに一匹「ブッチ」という雌の仔猫を飼っていて、
抵抗があまり無かった事もあって、拾って帰ったのが雌の仔猫「ミチ」でした。
道で拾ったから俺が安直にそう付けましたが、俺も含めてほとんど誰もが「ミッちゃん」と呼んでました。

野良の仔猫でしたから、毛並みはボロボロで目ヤニだらけ鼻水だらけで、鳴いてもかすかな擦れた声しか出ず、
ノミもくっついてるわ、お尻から虫もポロポロ出てくるわでしたが、すでに慣れていたので特に慌てず、
その日は他と接触しない様に自分の部屋に保護して、後日動物病院に連れて行って色々処置してもらいました。
すでにかかってた風邪のせいか、体調が回復してもお前の右目のうるうるだけは一生治らなかったね。
初めてブッチと対面した時、ブッチが初めて「シャーッ」って威嚇して、こちらはハラハラしたけど、
すぐに仲良くなって安心したよ。お前達がケンカをしているのは一度も見た事がなかったからね。
お前は人のそばが好きだったからいつもまとわりついていて、ブッチはちょっと離れて座ってて。
そんなスタイルでず~っと過ごしてきたね。

どこにいても、呼べばすぐに寄ってきたから、お前はとても扱いやすい仔だったよ。
すごく人懐っこくて、友人T曰く「犬じゃねぇのかw」と言わしめたほどだったけど、
それは気を許した一部の人だけだったのを知ってるよ。
本当は凄い怖がりで、引越しで下見に人が多く来た時の暴れっぷりは凄かったね。
お前の爪は細くて鋭かったから、あの時抱き込んで押さえていた俺の腕は傷だらけの血だらけになって、
それを隠すのに大変だったよw
爪を切られるのは全然嫌がらなかったから、切るのは楽で助かったけどね。
お前の身体の毛は全然長くなかったけど、とても抜けやすくて撫でてるだけでモワモワ宙を舞うもんだから、
掃除に困ったよw
毛を梳いてやると後から後から取れてきたし、試しに引っ張ったらドバッと抜けてビックリした事もあった。
抱きかかえて撫でてると、必ず腕を前足で押さえるのがクセだったね。
あとこちらの顔に前足を延ばしてくるのもそうだった。腕を前足で抱え込んで猫キックもよくやられたね。
お前は歩いていると足元に必ずまとわり付くから、うっかり何度も足を踏んでしまったよ。痛かったねゴメンね。
あんまりまとわり付くからうざいと思った事も何度もあった。
だってお前は人が足を出す先に身体を持って行くのがクセだったから。それももう無いんだね。
お風呂場の足拭きマットが好きでその上でよく横になっていたのも覚えてるよ。
お前は仕草が鈍臭くて、時々横になる時に文字通りゴロンと音を立てて転がるから、ビックリもしたよ。
人間のトイレによく入りたがって、何の臭いがするのか便器と床の境目をよく嗅いでいた。
何故だかよく解らないけど、ナイロンベルトが大好きで、そういった物があると必ず舐めていたね。
ブッチは最後までお前の身体をよく舐めていたけど、そういえばお前はほとんどブッチを舐めてなかった。
きっとベルトの感触の方が好きだったんだろうなw
ベッドで寝ていると股や足の間で丸くなってて困った事もあった。俺の腕を枕にして寝てた事もあったね。
お前の声は高くて透る声だったから、帰宅した時にドアの向こうで鳴いているのがすぐに解った。
短く鳴いたり、すごく長く鳴いたりもしたね。
玄関に入ると必ずお前の声がしてそれからブッチの声が聞こえる。
それが逆転した時に気付いてやれば良かった。
亡くなる前の朝、病院に連れて行くために呼んで、寝床から出てきた時に一声鳴いてくれたのが、
最後のちゃんとした鳴き声だったね。
一時はブッチより体格が良くなっていたから、正直俺はお前の方が長生きすると思っていたよ。

本当にもっともっとそばに一緒に居てやれば良かった。ごめんね、ミッちゃん。


先週金曜日に動物病院に行き、それから亡くなるまで付きっきりで過ごした。
土曜日は前から人と会う約束があったのだが、ご理解もいただけたので辞退させていただいた。
時々ベッドから抜け出して、よろよろとひんやりした所に行きたがるのを、何度連れ戻したか解らない。
無い体力でそうするものだから、次第に衰弱が強くなるのが解るが、本人がそうしたいのだから、
うずくまるまでは好きにさせて、飼い主としてベッドに戻す。
よく「猫は死ぬ前にいなくなる」「人の見えない所で死ぬ」というのはこういう事もあるのかと納得。
外に出してる猫ならば尚更だろう。
時には抱きかかえて過ごし、病院で教えていただいた通り、ポカリスエットを薄めた物を口に運んでやる。
分量にして一、二滴ぐらいしか飲まず後は嫌がるが、それでも喉通りは良くなるはず。
土曜日は日中気温が上がったので、ヒーターを外し、かけていたタオルも一枚減らした。
午後になってベッドから出ようとして倒れ、さすがに力が尽きた様で、それ以後ベッドから出る事は無かった。
目を開けているものの、何も見てない様な感じだし、呼びかけても反応がない。
その辺りから、搾り出す様なかすかな鳴き声を出す様になり、
それと同時に脚を引き攣らせる様な動きもあったので、これは持たないなと確信した。
夕方に至るまで数回その様な事があり、とうとう午後6時20分頃、皆が看取る中、臨終を迎えた。
死の間際、さすがにちょっと苦しかったのだろう。脚を痙攣させ、形相もきつく苦鳴を上げた。
飼い主の自己満足でしかないのかも知れないが、看取る事が出来た事は不幸中唯一納得出来た事だった。

腐敗を防ぐ為、お腹側と背中側から遺体を氷で冷やす。
尿が漏れてくるのを拭いて、キレイにもしなければならない。
ネットでペットの火葬と返骨をお願い出来る所を探し、翌日に予約を入れる事が出来た。
事情を解ってくれている友人に相談して、車を出してもらう事になった。
その後、置かれた状況から頭も胃も痛くなり正直その時はキツ過ぎて、
内心ミッちゃんに俺も一緒にそっちに連れてってくれと一瞬願ったりした。
数時間おきに遺体を冷やす氷を交換。
その度にすでに冷たく硬くなってしまったミッちゃんに触れて、悲しい気持ちが新たになるが、
それは死を目前で迎え、そして過ぎた今となっては、納得と諦めのこもった悲しみとでも言えるもので、
滂沱の涙を毎度流しつつも、感覚が違う気がする。
気が付くと幾度も、動物用ベッドの中で動かない姿を見つめている。
それまで何度も何度も、それこそ覚えていないぐらいに、
「猫が息をしているかどうか掛けているタオルの僅かな上下動に目を凝らす」
という行動を集中的慢性的に繰り返してきた身にとって、
今は逆に動かないタオルが上下動をしている様に見えてしょうがない。
目の前で死の瞬間を確認したというのにだ。
それをもたらすのは、愛情か執着か、願いなのだろうか、それとも自責の念なのだろうか。
眠れないまま翌日斎場に出発。
行く途中で頼んで、それは飼い主のノスタルジーでしかないと思うけれども、
ミッちゃんを拾った駅前の通りを通ってもらった。
ここも当時とは様変わりしてしまったから、解らなかったかも知れない。
渋滞に捕まり少々時間が遅れたり、ごく一ヶ所解り辛い道があったものの無事到着。
「動物ねむりの里」という所に火葬をお願いしたのだが、とても親切丁寧に接して下さって、
内心感心しつつも大変ありがたかった。
荼毘に付され、御骨になってしまった姿には、もう涙は出なかった。
何かが吹っ切れた感じがして、ああ、ミッちゃんはもういないんだなと納得した気持ちが持てた。
帰りの道すがら、今まで心が張り詰めていたのが緩んだのか、どんどん眠たくなってくる。
途中で食事をした時はさすがに意識はハッキリしていたが、どこかしら酔ってる様な感覚がしていて、
帰宅するなり前後不覚に寝込む。
どうやら14時間眠っていたらしい。夢は見なかった気がするが忘れてしまっているのかも知れない。
起きて食事を挟みつつこのブログを書いている。
臨終の件りまでは当時を辿って疑似体験しながらの執筆なので涙が止まらなかったが、
ここに至っては落ち着いている。

今後も時折思い出しては涙して、そして回数が減る様になって慣れていくのだろう。
悲しみとは石蹴りの石みたいなもので、蹴った時には悲しくて泣いてしまうし、
蹴り始めは慣れていないから、そんなに遠くに転がらず短い距離でまた蹴る事になるけれど、
何度も蹴って行くうちにどんどん遠くまで蹴れる様になる。
そうして悲しみの感覚が開いていって、石も蹴られて角が落ちていって、
そのうちどの石を蹴っていたか解らない様になったり、石を追いかける途中で他の事に気を取られて、
ルートが変わったりしていくうちに、やがて悲しみも思い出の一部に出来るのだろう。

自分はまだようやく蹴り始めたところだ。先はまだわからない。

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